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おまえ達、手先は器用なんだから問題ないだろ。
金蝉はいつだって事も無げに無理難題を口にする。悪気なんてこれっぽっちもない純粋培養の怖さたるや。
「無理でしょう」
「問題しかないだろうが」
そんな捲簾と天蓬の重なる反論にもどこ吹く風で、金蝉はひらりと身を翻してしまった。パタン、と扉の締まる音の後に暫しの静寂。
ここは捲簾が重役を担う企業ビルの最上階。少人数での会議なら難なくこなせる広さがある捲簾の執務室である。本革張りのソファの背後には大きな水槽が設えられて、そこには部屋の主が愛して止まないピラニアが優雅に泳いでいた。向かい合って座っている捲簾と天蓬の間には二人の煙草の煙が静かに絡み合って漂う。
「…貴方はいいでしょうに」
「おまえはいいだろ」
意図せず再び重なる声に捲簾は肩を竦めて天蓬に掌を差し出す。お先にどうぞ、という意思表示だ。
「貴方は幼少の頃からの基本がお有りなのでしょう?」
「いや、あるっつってもブランクあり過ぎだし、そもそもあんまりやる気なかったわけで」
「ではやる気を出せばいいだけですよね」
「…簡単に言ってくれるねぇ」
「僕に与えられたミッションに比べれば簡単ですよ」
「おまえ、向いてるし似合うと思うけど?」
捲簾が首を傾げながら含み笑いを向ければ、天蓬はひとつ溜息を吐いてから深く紫煙を吸い込んだ。そしてまた二人は暫しの沈黙を享受する。

(続く)


いきなり失礼しました。
上記は合同誌『BUZZ GAMER BEYOND』のサイドストーリーのプロローグです。ネタバレにならない所で切った(つもり)ので、何が何だか?!という感じですが、原稿終わってからどうしても書きたくなってゆずさんに書いてもいい?とそろそろとお伺いを立ててみたら、快諾してくださったので調子に乗ってまた好き勝手書いてみてます。いまだ途中なのでどれくらいの長さになるかいつ書き終わるのか全く予測できませんが、書けた暁にはこっそり公開したいと思います。
これが、来年への大きな宿題のひとつです。
あと、夏に峰倉先生のオンリーがまたあるとお聞きしたので、それまでに何か。
更に、サイトも何とかしようぜ私!(背景画像作ってみたけど、フォトショとブラウザの色が違い過ぎて落ち込んでる…想定内の事なのに落ち込んでる…、これも宿題)

今年もそろそろ終わります。
拙い本を手に取ってくださった方々、動きのないサイトを覗いてくださった方々、本当にありがとうございました。皆様にとって来年も幸せがたくさん訪れますように。
良いお年をお迎えください。

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